心について理解し活用できる

カウンセラーの役割とは

カウンセラーの学び
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カウンセリングの認知度

「心理カウンセリングって何をするところですか。」

とたまに聞かれます。

お悩み相談所と間違えられたり、愚痴聞きサービスと混同されたりします。

市民相談サービスとも違います。

そういう方々は、たいてい相談のつもりでいらっしゃいますが、相談とカウンセリングは、全く別物です。

ここが最も理解されていないところです。

実際に、カウンセラーの中でも、相談とカウンセリングをはき違えている方がいます。

上から目線でアドバイスをしまくったり・・・、

クライエント様に自分の価値観を押し付けたり・・・、

ああしろこうしろと行動まで指図したり・・・、

これらは、相談の領域でなされることです。

 

心理カウンセリングのイメージ

なかなか世間からの認知度が上がらないカウンセリングですが、一人でも多くの方に

「カウンセリングを受けてよかった。」

「カウンセリングってすごい力があるんですね。」

と思っていただくことが大事だと思っています。

 

私たちの心理カウンセリングを受けていただけば、以下のような流れが体験できます。


心理カウンセリングは、お話しすることが主活動です。

クライエント様は

今置かれている状況

生い立ち

ご家族のこと

小中学校~高校~大学までの自分

過去のつらい経験

を思うがままに掃き出します。

そして、お話になりながら、

辛さをかみしめ

不安におびえ

怒りを表し

悲しさを感じ

諸々の感情をじっくりと感じていきます。

全身でたっぷりと感じきると、しだいに感情は溶けるように消えていきます。

でも、それだけでは終わりません。

カウンセラーは、水面下で思考をフル回転させています。

傾聴しながら、その感情が湧き出てくる源に踏み込んでいます。

感情を受容しながら、心の中に入り込んでいるのです。

そして、無意識の中にある硬い岩盤のようなものに出会います。

そして、それがいつどこでどのようにして形成されたか。

どのような思考パターンを作り出しているか。

それによりどんな行動につながっているか。

対話を重ねながら、その存在をより確かにしていきます。

そうして、クライエント様は初めて今の苦しさの源となるものに出会います。

自分の意志とは別に働いている気づき得なかった内なる声。

それが今の悩みの原因と理解できた時、もうすでに半分は答えはつかめています。

今までなんでこんなものを抱え続けていたのだろうとも思います。

あとはそれを手放し、新たなセルフイメージを作っていくだけです。


新しいものを買うときは古いものを処分するように、

心の中に新しいものを取り込むときにも、捨てなければならないものがあります。

心の中の不要なものを手放せば、新たな思考を働かせることができるようになるんです。

「話すから放す」に進化したとき、あなたの心の中で何かが変わります。

 

カウンセラーの役割

自らの心の仕組みを理解することで、それを一般化し、活用できるように導いていく。

自ら喜びを感じて行動を起こせるようになるまで、じっくりと心に向き合っていく。

カウンセラーは、心の確かな見取りとゴールへと導く技術、そして辛抱強さが必要な職業です。

少し厳しい言い方ですが、

資格を取ったからと言って、すぐに通用するような甘い仕事ではありません。

例えば、あなたが職業カウンセラーとしてやっているなら、こんな構えを持てますか。


ある老父が荷車をひいていたが、ぬかるみにはまってしまった。老父は、懸命に荷車を引き上げようとしているが、なかなか引き上げることができない。それを見ていたお釈迦さまは、すっと荷車の後ろを押してあげた。見事、ぬかるみを抜け出した老夫は、自分の力で荷車を引き上げたと思っている。老夫は自信を深め、再び荷車を引いて前へ進んでいった。


この見えないお釈迦様の手が、カウンセラーの役割です。

クライエント様の自然治癒力を信じ、心の回復を見えない手でサポートしていく。

クライエント様に自分の力で悩みを解決できたと思わせていく。

悩みの解決をことさら自分の手柄にしてしまうようなカウンセラーは、万能感に酔い、大きな勘違いをしています。

 

カウンセリングの最中に考えていること

カウンセリングを行っているときに、カウンセラーは何を考えていると思いますか。

わたしは、かつて、教育相談業務を長い間行っていました。

その時には、どちらかというと相談者の話を傾聴しながら、どんなアドバイスができるかと自分の心の世界を作っていました。

自分の評価を与えることを考えているのですから、相手の心にフォーカスされていないことになります。

つまり、クライアント様の心のコアに入り込めていなかったということです。

そして、心理学を学んで、人の心に向き合うための新たな思考を作り上げました。

現在はカウンセリングのワンセッション60分間は、じっくりとクライアント様の心に入り込む時間になっています。

自分をなくすというか、非常にスピリチュアルな感覚ではありますが、自分の存在を溶かして、対峙する方の心の中に融和するとでもいうのでしょうか。

そこには、指示もアドバイスもありません。

評価も決して与えない、あるがままを受け止める感覚です。

あるのは、受容と共感・・・、言葉一つ一つを吸収しながら、心のトンネルの中をはるか向こうにきっとあるだろう源泉となるところを目指して歩んでいるような感じなのです。

傾聴している中で、クライアント様の魂のパワーがぐんと高まることがあります。声色やトーンで心の持ち方や話の向き方が力強くなっていくのがわかるのです。闇の中にいるときに、わずかながらも光が見える瞬間でもあります。

自分で話をしながら、自分自身で気づいていく。そして、前向きな思考につながり、自らの行動につながっていく。これは、臨床の場においては、よく起こることです。

カウンセラーは、クライエント様の心を映し出す存在でいい。

媒体でしかない。

私は、いつもそんなイメージを理想として持っています。

だから、カウンセリングは、カウンセラーが主体であってはいけません。

本人の力で成し遂げることこそ、精神療法としてのカウンセリングにおいては大切にされなければなりません。

 

カウンセリングのゴールとは

でも、決してクライエント様の思うように進んでいけばいいというものではありません。

傾聴カウンセリングといって、ただ聞くだけのカウンセリングがあります。これは、心は癒せても、本質が変わりようがないため、クライエントは再び同じ悩みに戻ることになります。

これは、ある彫刻家のインタビューに書いてあったことです。

プロの彫刻家は、一本の丸太から作品を作り出すのに、のみを振るう以前に、すでに頭の中に作品のイメージをもって、一槌一槌、無心にのみを打っていくのだそうです。

イメージも何も持っていなくて、いい作品など作りようがありません。

カウンセリングにも、必ず目指すゴールがあります。

カウンセラーも、同様に心への正しい理解と学びのための大枠のイメージを持っていなければなりません。

クライエントがどうなりたいかということを受け止めた上で、お話を傾聴させていただきながら、感情を受け止め、繰り返し、聞き返し、要約、拡充などの言葉を返しながら、自ら描くゴールへ導いていくのです。

それでいて、決して、それは違う、間違いであるなどど決して言わない、ああしろ、こうしろとも指示しない、傾聴主体でクライエント様の自らを変えようとする心を引き出していくのです。

カウンセラーは、

インナーチャイルドの存在を感じれば、心の癒し方を教えて差し上げます。

心に大きなブロックがあり、それが行動の妨げになっているのなら、それを外していくサポートも致します。

でも、それらはすべてクライエントがそう願うからこそ、手を貸すことです。

 

人は、潜在意識の中にこうなりたいという本当の願いを持っています。

それが、いろいろなものが絡み合って見えなくっているだけです。

 

その願いを感じ、そのために自分が何をすればよいかがわかれば、クライアント様は必ず自分の翼で羽ばたいていくようになります。

 

カウンセリングとは、そのためにクライエントのすべてを無条件に受容すること。

鏡になってありのままを映し出してあげること。

ゴールへの誘導の枠組みを示し、進んで見えない手を貸してあげること。

 

そうして、最後には、クライエント様が自分の力でゴールにたどり着けたと思えるのが本当のカウンセリングです。

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